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V
THE VERVE『a northern soul』
「we're history」 ――― 1998年1月28日、つまり誕生日の前日、僕は小さな花を買い、手塚治虫の本を買い、椎名誠の本を買い、安いワインを買い、1ミリのタバコを買って、部屋に帰った。そしてこのレコードを大音量 で流し、ギターを持って歌った。 たくさん涙が出てきた。 20歳の誕生日なのに、誰も祝いに来てくれなかったから、ではない。その時は睡眠薬を飲んだせいもあってか、なぜ泣いたのか、そこまで頭が回らなかったが、今思うと、20歳までに自分自身を絶対化することができたからだと思う。自分が考えるすべてのこと、環境の中の自分、行動の中の自分を、すべて自分として認めることができたから、絶対的な現実の流れに身をまかせきることができたからだと思う。リチャードは、「誇大妄想の塊」とか言われ続けてきたが、それは違うと思う。 人間の本質の中にある生身を求め続けた、いや、求める以前に、生身のまま だったのだ。 それは人間だれもが隠してきた行為、物質だった。 坂本義和氏は、ポスト冷戦期以降を、「相対化の時代」と呼んだ。確かにまだ社会主義やプロレタリアートは残存している。しかしそれは非個人での話だ。 究極的な個人という視点からすると、僕は自分を相対化して考えない。リチャードの言葉から、(客観的な意味での)ミクロな歴史を教わった。 その歴史の中で、ゆるぎのない絶対化を求めていこうと思う。
text by ジョン
LP
THE VERVE『URBAN HYMNS』(1997)
このアルバムを最後にして今や解散してしまったヴァーヴ。 僕の心の中では未だに聖なる響きがさまよっている。 リチャードの何ともいえない叫びとサイケな盛り上げ方、そしてネガティヴ。「This Time」は真っ暗な中を何かを求めて浮遊している。 はっきり言って泣きそう。どの曲にも何ともいえないリチャードの思いが募っている。 決して希望は遠い・・・といったような。 来日せずに終わってしまった大物のバンドとなったヴァーヴ。 どこで癒したらいいのだろうか? 僕のBEST10には絶対あるこのアルバム。是非聴いてみてください。
text by カズキ
LP
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